雑然と。混交、リンク、伝播、ハイブリッド、情報化!
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路地。
路地には魅力がある。横丁や飲み屋街といったら、のん兵衛にはなおさらのことで、そうでなくとも怪しい奥行きや提灯の明いのには引き寄せられるものがある。
しかし、なにも知らずにこういった路地で、横丁でふいと店に入るのには少し怖いものがある。薄暗くて人通りが少なければ、わずか50mの横丁を抜けることだって怖い。だから、そうしたことが障壁で、立ち飲みや大衆居酒屋に縁がない人もいるかもしれない。要するに一人では知らない場所では大変に奥手にならざるをえないのである。
けれども、大阪という町には、そうした壁が歩く足を遮ることなく、安心して、少しディープな雰囲気のある立ち飲み店や大衆居酒屋を探すことができる場所がある。そのうちのひとつが地下街である。少々店じまいが早いということもあるけれど、明るくて人通りが多く(おそらく)ボッタクリなどの危険が減るということもあり、利便性はかなりよい。大阪なんばの地下街は大変広く活気もあり、衣料品から生活雑貨までさまざまなお店が並んでいて、洋食や立ち飲み、B級グルメや串かつ店などと飲み食いにも事欠かないのである。
なかでも、立ち飲み入門として最適、もちろん普段使いにも大変リーズナブルでそこそこ楽しめる店だと思うのが「赤垣屋」。アフターファイブにはサラリーマンが所狭しと肩を並べていて、若者や女性やカップルには少し入りづらいことが「逆に」一興でもある。そうした気まずさをある種の儀礼として通過し入る店内は大変に活気があり、清潔、明朗会計。立ち飲みに慣れていない人はメニューの安さに驚くかもしれない。それに、まあ、なんでもござる。季節のものからちょっとした珍味、おでんや揚げ物。ポテトサラダやぬたなどの定番の一品、造りはもちろん、長芋の浅漬けや鴨ロースなどちょこっと気の利いたものまで、安価で並ぶ。
今回は写真がなくて、雰囲気をよく伝えられなくて残念だ。次回には、写真を掲載したい。肝心の味は、どれをとっても「なかなか」で、値段を考えたら満足できないはずがない。チェーン店で、多店舗展開ならではの平板さとクオリティの統制のために、名店!という太鼓判を押されることはほとんどないだろうか。しかし、人気具合と活気、大阪の町と見事融合した姿や不況を考えれば、これは大変な「名物」店と言えるのではないだろうか。個人的にもっとも印象深い「大阪」が、赤垣屋なのである。
ある日は、お腹がすいていて、結構食べた。
熱燗、生ビール、わけぎといかぬた、長芋浅漬け、赤ウィンナー焼、牛肉ユッケ、ホタルイカ酢味噌、締めて1650円だった。
通勤途中にあれば、独り身ホイホイである。さっと飲み食いし、明日に備えてシャワーを浴びてすぐに眠りにつく、そんな人のためにも活躍している。不況とは大変なものだと、気づく場所でもある。
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